仕事と人を知る

INTERVIEW

アフリカで橋梁をつくりたい。
入社してすぐに、夢が叶いました。

工学部
地球工学科卒
2019年入社
ワンジャラ・サムエル

日本に留学したのはなぜですか?

母国ケニアの道路問題を解決したい

私が生まれ育ったケニアは、平和で過ごしやすい国です。ただ、都市と田舎を結ぶ道路に関しては大きな問題を抱えています。大半が砕石の道路で、アスファルト舗装されていません。そのため、雨季が来るたびに道路が破損してしまうのです。毎年修復して、また破損しての繰り返し。そんな問題だらけの道路をどうにかしたいという思いから、土木に興味を持ちました。日本への留学を決めたのは、道路や橋梁といったインフラの先進国だから。それに、幼い頃から日本のアニメが大好きで、親近感を持っていたことも大きかったです。両親も、「自分が行きたい道に進みなさい」と応援してくれました。

入社理由について教えてください

発展途上国のインフラをつくれるから

大学で学べば学ぶほど、土木はおもしろいと感じました。特に、高度な技術がたくさんつぎ込まれた橋梁には強く惹かれ、就職活動の頃には、橋梁や海外の現場に携われる会社で働きたいと考えるようになりました。そんな思いを大学の先生に相談したところ、おすすめの会社として紹介してもらったのがこの会社でした。

三井住友建設は、道路や橋梁などのコンクリート構造物に強みがあり、発展途上国の施工実績も豊富。日本のゼネコンでは珍しく、ケニアなど東アフリカにまで事業を展開している点にも惹かれました。内定をもらったときはうれしくて、入社できて本当に良かったです。ここでは橋梁の仕事ができるうえに、ケニアに赴任するチャンスもあるので、自分にはぴったりの会社だと思いました。

三井住友建設が手がける現場の特徴は?

どこの国でも、驚くほど品質が高いこと

入社してから最初の半年は、国際支店のPMSを担当しました。PMS(プロジェクト・マネジメント・システム)とは、国際支店と海外関係会社のすべてのプロジェクトで、安全と品質、環境、健康を総合的に管理する活動です。三井住友建設では、海外のすべてのプロジェクトに適用する統一した基準を定めています。日本よりも品質や安全の基準が低い国が多いため、現場で遵守してもらえるよう働きかけるのが私の役目です。

印象的だったのは、ベトナムやフィリピン、シンガポールなどに出張し、現場をパトロールしたときです。三井住友建設の現場はどこも資材が整理され、工事中の現場がとてもきれい。もちろん、スタッフの身なりも、構造物の仕上げもきれい。品質や安全に対する意識の高さに驚き、誇らしく思いました。

思い出に残るプロジェクトは?

タンザニアの橋梁プロジェクト

入社1年後には、タンザニアの最大の都市ダルエスサラームの橋梁プロジェクトに配属されました。経済発展にともなう人口増加により、ダルエスサラーム港から、市内へ向かう当該道路の既設橋梁は幅員が狭く(2車線対向)、渋滞の原因となっていました。また、既設橋の下を通る鉄道を電化するため桁下空間を拡大する必要があったため、それを解消するプロジェクトの一環として、鉄道をまたぐ橋梁をつくることになったんです。ケニア出身の私にとって、隣国のタンザニアはホームタウンみたいなもの。どちらの国も公用語がスワヒリ語ということで、安心感がありました。何より、入社時に希望していた橋梁と海外赴任という夢が叶い、うれしかったです。

私の役割は土木の施工管理。日常の現場管理やスケジュール調整、安全・品質管理、施工計画書の作成などを担当しました。配属当初はわからないことだらけで、上司の指示を待つばかりでした。それを変えたくて、事前にできるだけ勉強することを心がけました。作業所に所属するエンジニアスタッフに不明点を尋ね、苦手だった図面の読み方も学習。その努力の結果、人に聞かずに自分から動けるようになっていきました。図面と現場の工事進捗を見比べて不備があれば、現地スタッフの皆さんに「ここはこう直してください」と指示を出せるようになりました。こうして少しずつ自立していき、仕事もどんどん楽しくなっていきました。

今後の目標について教えてください。

海外プロジェクトの所長になりたい

現在は、次の赴任先であるグアムのプロジェクトに向けて、日本本社で準備を進めているところです。本社で検討会議に参加し、施工計画書の作成などを進めています。グアムではメインとなる舗装工事についてたくさん学ぶチャンス。タンザニアで身につけた品質・安全管理の知識を活かしながら、指示を待つのではなく、自分から行動していきたいです。

現場には尊敬できる人がたくさんいます。安全管理ならこの人、図面ならこの人と、相談する相手がすぐに思い浮かびます。目標とする人に教わりながら、今後も海外の現場で経験を積んでいきたいと思います。将来的には所長になり、海外の大規模プロジェクトを引っ張っていけたら最高です。

1 Day Schedule

7:00
出社、現場へ移動
7:30
朝礼、進捗共有と安全管理の呼びかけ
7:45
橋桁の組立作業を監督
12:30
作業所に戻り昼休憩
13:30
会議、午前中の作業進捗を確認
14:00
現場へ移動し、再び橋桁の組立作業を監督
16:30
進捗確認、翌日のスケジュールを確認
17:00
退社

Private

タンザニアでは都心部の高層マンションに住んでいました。平日はメイドさんたちが用意してくれた日本食を食べて、週末や祝日は外食して現地料理を楽しんでいました。通勤も現地のドライバーの方に送迎してもらい、とても過ごしやすかったです。休日には同僚と一緒にゴルフやテニスをして、野生動物とふれあう機会もありました。SMCCタンザニアはみんな仲が良く、一緒に食事に行ったり、懇親会で盛り上がったりして、とても楽しかったです。